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精神医学

ADHDの取説

~ADHDの特性を理解し、適切な対応をするためのガイド~


1. ADHDとは?

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)は、脳の発達特性により、以下の3つの傾向が見られる発達障害です。

不注意(集中が続かない・忘れっぽい)
多動(じっとしていられない・衝動的)
衝動性(思ったことをすぐ口に出す・計画を立てるのが苦手)

ADHDは「努力不足」ではなく、「脳の特性によるもの」です。適切な対応をすれば、個性として活かせることも多く、クリエイティブで行動力のある人が多いのも特徴です。


2. ADHDの主な特性と対応策

① 不注意(集中力のコントロールが難しい)

💡 ADHDの特性

  • 興味のないことに集中できない(気が散りやすい)
  • 重要なことを忘れやすい(約束・締切・物の管理が苦手)
  • 話を聞いていても、内容が抜け落ちる

🔹 対応方法
✅ 興味のあることに関しては集中力が続くので、それを活かす
✅ TODOリストやリマインダーを活用(スマホの通知を活用)
✅ 1つの作業を短時間で区切り、こまめに休憩を入れる
✅ 「見える化」する(付箋やアプリを使って予定を管理)


② 多動(じっとしていられない・動きが多い)

💡 ADHDの特性

  • 動き回ることで落ち着く(足を揺らす・貧乏ゆすりなど)
  • 会話中に関係ないことを始める(興味がそれると気が変わる)
  • 座り続けるのが苦手(会議や授業が苦痛)

🔹 対応方法
✅ 仕事や勉強の合間に「動ける時間」を作る(立って作業するなど)
✅ 耳で聞く学習(オーディオブック、ポッドキャスト)を活用する
✅ 机に座るだけでなく、歩きながら考える(ブレインストーミングに活用)
✅ 体を動かせる趣味や運動を日常に取り入れる


③ 衝動性(思ったことをすぐ言う・計画が苦手)

💡 ADHDの特性

  • 考える前に行動する(発言や買い物など)
  • 感情のコントロールが難しい(カッとなる、落ち込みやすい)
  • 長期的な計画を立てるのが苦手

🔹 対応方法
✅ 一度「待つ」習慣をつける(深呼吸・メモを取る)
✅ 感情的になりそうなときは、その場を離れてクールダウン
✅ 衝動的に物を買う前に「一晩考える」ルールを作る
✅ 長期的な計画は「小さな目標」に分けて管理


3. ADHDの強み・長所

ADHDの特性は、短所ではなく、適切に活かせば「強み」として活躍できます。

🌟 行動力がある(思い立ったらすぐ行動できる)
🌟 創造力が豊か(アイデアが次々に出る)
🌟 好奇心が強い(新しいことに挑戦し続けられる)
🌟 エネルギッシュ(パワフルに活動できる)

ADHDの人は、決まりきったルールの中では生きづらさを感じることがありますが、自由度の高い環境では才能を発揮しやすいです。


4. ADHDの人との接し方

✅ NGな対応

❌ 「ちゃんとやりなさい!」(努力してもできないこともある)
❌ 「何回言ったらわかるの?」(忘れることが特性なので繰り返し伝えることが大切)
❌ 「計画性がなさすぎる!」(長期的な管理が苦手なので、サポートが必要)

✅ OKな対応

✅ 「リマインダーを使ってみようか」→ ADHDの人は視覚的な管理が有効
✅ 「30分だけ集中してみよう」→ 短時間の集中を促す
✅ 「一緒にスケジュールを組んでみよう」→ 長期的な計画をサポート
✅ 「失敗しても、別の方法を試せばいいよ」→ 柔軟な対応をする


5. ADHDに合う環境・仕事

ADHDの人は、環境次第で才能を発揮できます。ルールが厳しい職場より、柔軟な環境が向いていることが多いです。

向いている環境・仕事

  • クリエイティブ職(デザイナー・ライター・アーティスト)
  • IT・プログラミング(プログラマー・エンジニア)
  • 営業・接客業(話すのが好きな人向け)
  • 起業・フリーランス(自由に働ける環境)

🚨 向いていない環境

  • 細かいルールが多い職場(ルーチンワークが苦手)
  • 長時間の会議が多い仕事(集中力が続かない)
  • 指示が曖昧な環境(具体的な指示がないと混乱する)

6. まとめ

ADHDは「できないことが多い」のではなく、「得意・不得意の差が大きい」特性です。環境を整え、特性を活かせば、強みとして発揮できるのがADHDの魅力です。

🔹 短時間集中+休憩を活用する
🔹 スケジュール管理は視覚的に(リスト・リマインダー)
🔹 衝動的な行動を減らすための工夫をする
🔹 自由度の高い環境で活躍できる

「普通のやり方」が合わないだけで、自分に合った方法を見つければ、ADHDの特性を活かして生きることができます! 😊

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