男性の主要な性ホルモン、男性器の発達、筋肉・骨量の増加、気分・認知・行動の向上に寄与します。
男性は精巣より女性の20倍分泌されています(女性も卵巣より少量分泌されています)。
精神医学にて問題となるのは「攻撃性」です。犯罪をはじめ反社会的行動を行う男性のテストステロン値は有意に高いことが確認されています。格闘技はじめ競技などには有利かもしれませんが、社会生活を送るには不利になることでしょう。他者と和することなく、争いを生じる可能性があります。男性の「権力と支配」という精神病理や性依存・性犯罪などの反社会的行動もテストステロンの負の側面でしょう。
正の側面としては「種の保存」に関わっていることが推測されます。特に狩猟採集社会は「生き残る」ことに必死でしたから、「強い男性」が女性と一緒になり子孫を残したのです。農耕牧畜社会になると「融和」が求められます。現代の高度情報社会も同様ですが、「優しい男性」が理想の男性になることでしょう。