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リワーク(復職訓練)について

リワークとは

Return to Workの略語。
気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けた精神科リハビリテーションを実施する機関で行われているプログラムです。

リワークの概要

  1. 規則正しい生活
    体調不良や用事のない限り、毎日参加するよう努めましょう。
    デイケア;10時開始・16時終了、ナイトケア;16時開始・20時終了です。
    デイケア;原則:3時間以上参加ですが、集中力を配分しつつ、最後まで参加することを目標としましょう。
  2. 食事の管理
    自立するためには、炊事・洗濯・掃除など、自分一人で行えるようにならなければなりません。
    特に食事は健康の基本ですから、栄養知識・調理方法などを学びましょう。
  3. 適度な運動
    生活習慣病を防ぐため、食事の管理と並び、規則的な有酸素運動が必要です。
    毎日30分以上のウォーキングを日課としましょう。
  4. 振り返り
    病気=遺伝×環境 によりますから、ご自身の遺伝と環境について振り返りましょう。
    それには、ご両親からご親戚やご両親に関する昔のお話をうかがったり、ご自身の幼少期・学童期・思春期のお話をうががう必要があります。
    そして、うかがった内容やご自身で振り返った内容を書き出し、文書 (Word, Excel, Power Point) としてまとめましょう。
    精神科は、これらを「家族歴・生活歴・現病歴」と呼称しますが、銀座泰明クラブでは、「家系図・自分史」と呼称しております。
    そして 、再燃を予防するため「自分取扱説明書(取説・トリセツ)」を作成することを最終目標とします。
  5. 参加期間
    職場に戻るためには一般的にリワーク(復職訓練)に最低3ヶ月、平均6-12ヶ月間を要します。
    もしくは、休職期間(安静療養に要した期間)の2倍の期間をリワーク(復職期間)に要すると言われています。
    しかし、目先の給与や雇用のため約 2-4 週間の休職期間にて復職を希望される方が少なくありません。
    その結果、産業医・人事部より復職不可となるか、再燃して再休職されていらっしゃるようでようです・・・
  6. 復職の可否
    復職の可否を決定するのは産業医・人事部であり、主治医ではありません
    本人が主治医へ早く復職を希望し、復職可の診断書を得たとしても、許可されるとは限りません。
    抑うつ状態から改善したり、気分の波が安定したりすることは、もちろん重要です。
    さらに、その背景に存在する「遺伝素因・家族歴・生活歴・病前性格」などを直視し、再燃予防のための対策を十分に考察する必要があります
    そのためには、少なくとも3ー6ヶ月間かかりますし、とてもお一人で行える作業ではないでしょう。

リワークの詳細

 

 

 

 

 

 

 

復職するためのTo Do List !その根拠・説明など
1. 生活行動記録表早寝早起、規則正しい生活、その記録
2. リワーク参加記録外出習慣、社会性の回復
3. 家系図・自分史(家族歴・生活歴・現病歴)自分・家族・親戚を含めた病気の理解
4. 自分取扱説明書・未来計画表再燃予防計画書、
5. 復職準備性の確認寛解し、就労に耐えられるか
*主治医<産業医・人事部の診断・許可復職を許可するのは「職場」である!

  • 「家系図」とは親子兄弟の関係をわかりやすく図式化したものです。
  • 「家系図」を作成することにより「遺伝素因」のみならず、自分の「家族歴」なども「視覚的・客観的」に把握することができます。
  • 「ジェノグラム(genogram)」とは、援助者が、利用者を中心とした家族関係を 理解するために作成される図のことです。
  • 「文章」「家族・姻戚関係」を説明するより、 本人の周囲の人間関係が「一目」で把握できます。
  •  さらに、 離婚・死別など家族状況や家族内支援の「キーパーソン」を同定できます。

  • 「家系図」とは親子兄弟の関係をわかりやすく図式化したものです。
  • 本人を中心に父方と母方の両家を一枚にまとめて書き込みます。
  • 「家系図」を作成することにより「遺伝素因」のみならず、自分の「家族歴」「生活歴」なども「視覚的客観的」に把握することができます。
  • 各自は男女それぞれで表します。
  • 夫婦関係はそれそれ横線で表します。
  • 血縁が明らかな近親婚は二重線で表します。
  • 世代間は縦線で表し、兄弟姉妹は横線を引き、各自を枝線でつなげます。
  • 病気の明らかな個々人は、保因者は[][]、流産/死産はで表します。
  • 世代番号は大文字ローマ数字、各世代の個人を示す番号はアラビア数字で表します。
  • 死者は右上から左下への斜線で表します。
  • 家系調査、家系図作成の契機になった個人を「発端者」といい、矢印で表します。

  • 自分の半生の出来事を「文章化」したものです。
  • 自分の半生を振り返り、後半の人生を「より良く生きる」ための方法となります。
  • 自分を好きになることができる、「自己肯定感」が上がります。
  • 楽しかったこと・辛かったこと(病気など)も「受け容れる」ことができるようになります。
  • 「あるがまま」の自分に気づき、「あるがまま」の自分を生きることができるようになります。

  • 楽しかったことも辛かったこと思い出しましょう。
  • できる限り「客観的」な記載に努めましょう。
  • 写真、アルバム、思い出の品、日記、手紙、本、レコード・CD・DVDなどを見返しましょう。
  • 「年表」を作成し、小学生・中学生・高校生、10代・20代・30代・・・など分類しましょう。
  • 人生の大きな「決断」「逆境」「分岐点」などは重要視しましょう。
  • 些細な出来事も「箇条書き」にしてみましょう(自由連想)。
  • 各年代毎に「エピソード」を挙げてみる(人・物・出来事など)
  • その年代の「エピソード」もあれば、人生を通した「エピソード」に気づくこともあります。

  • 「自己理解・管理」さらに「自己肯定・受容」などの過程を「言語化」「文書化」したものです。
  • 「家系図」や「自分史」をもとに自分の「長所短所」「強み弱み」を知るために作成します。
  • 「障害」から「回復」し、自分の「強み」を活かし、「自己肯定感」を高めることにつながります。
  • 「リスク」「トラブル」への対処方法を明示し、速やかに「回復」することができます。
  • 「あるがまま」の自分を理解し、「あるがまま」の自分を「受容」できるようになります。

  • 「目次」を作成しましょう。
  • 「重要事項説明書」:自己紹介、氏名・年齢・性別・職業・家族など記載しましょう。
  • 「自分の説明」:「自分史」を要約する、特に「現病歴」を簡潔に要約しましょう。
  • 「リスク」を列挙する:「再燃・再発」に関わる「早期警告サイン」を列挙しましょう。
  • 「故障か?」“F&Q”「早期警告サイン」への「対処方法」を作成しましょう。
  • 「保守(お手入れ)」:「健康状態」を保つため「余暇」や「趣味」を充実させましょう。
  • 「図・表・イラスト」:「自分史」の年表、対処方法のフローチャートなど挿入しましょう。

  • Excelにより作成するのが合理的です、不慣れな方はこの際、習熟しましょう!
  • 「健康」「金銭」「仕事」「勉強」「家族」「趣味」などを縦軸、「時間」を横軸としましょう。
  • 「人生塞翁が馬」という故事成語があります。人生の禍福は転々とし、予測できないと という意味です(昔、中国の北辺の老人(塞翁)の飼っていた馬が逃げたが、後に立派な馬をつれて帰ってきた、老人の子がその馬から落ちて脚を折ったが、そのために戦争に行かずにすんだということから)。
  • 「計画」「目安」とし、一喜一憂せず、「想定外」の人生も楽しみましょう!

  • 主治医の診断書・診療情報提供書; 「生活行動記録表」リワーク参加状況」などが、前提となりつつ、「職場復帰準備性」(別紙)を満足していること、「自分取扱説明書」(当院)を添付することが望まれます。
  • 産業医・人事部の判断;職場復帰を決定するのは「職場」です。
  • 職場復帰の相談;勤務部署・内容など相談しましょう。
  • 経過観察;無理せず、再燃予防に努めましょう、少なくとも半年間は現処方を継続しましょう。

銀座泰明クラブ

私どもは「デイ・ナイトケア」を「銀座泰明クラブ」と名付けました。
保険診療に基づき高額な費用負担なく、日常生活の自立支援社会生活の就労支援を目的とした精神科リハビリテーションを提供いたします。

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