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「Crisis Plan クライシス・プラン」とは、精神疾患に罹患した方々が危機的な状況に陥った時の対処方法を、寛解時(服薬しつつも病状の安定している状態)、本人のみでなく、援助して下さる周囲の方々とご一緒に考え、記載し、「いざ」という時に備える計画書です。
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上記・下記の通り、軽症・中等症・重症×主観・客観・症状→計6パターンとなります。軽症;就労困難、中等症;休職療養、重症;入院療養に準じます。主観;本人、客観;周囲の評価です。短期目標;3ヶ月から1年程、中長期目標;5-10年を考えると、日々の生活に張り合いが出るでしょう。緊急時・連絡者・対処法を記載しておくと本当に困った時に誰が頼りになるか実感するでしょう。
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最後に「Crisis Plan クライシス・プラン」は1回、書いて終わりではありません。何度も書き直すことに価値があります。そのため上段に日付を記載するようになっています。失敗を繰り返したら、その都度、対処方法を洗練させましょう。人生は「七転び八起き」、むしろ「失敗を糧にして」、次につなげましょう☺
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参照;医療観察法医療における治療技法
―般臨床への般化・還元をめざして―クライシス・プランによる協働的な病状管理―リカバリーに向かう協働計画
野村照幸 さいがた医療センター
精神神経学雑誌 125: 1058-1065, 2023
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