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精神医学

躁うつ病の取説

💙 躁うつ病(双極性障害)の取扱説明書(取説) 💙

躁うつ病(双極性障害)は、「躁状態」と「うつ状態」を繰り返す心の病気です。この取説では、躁うつ病の特徴や、本人や周囲ができる対応・サポート方法をわかりやすく解説します。


🧠 1. 躁うつ病(双極性障害)とは?

躁うつ病は、極端な感情の波が特徴の精神疾患です。大きく2つの状態があります:

📈 躁状態(ハイテンションな時期)

  • 気分が異常に高揚する:異常な自信、万能感
  • 活動量が増える:多弁、多動、睡眠不足でも元気
  • リスクの高い行動をとる:浪費、ギャンブル、無謀な運転、性的逸脱行動
  • 怒りっぽくなる:イライラし、衝動的に人と衝突することも

📉 うつ状態(落ち込みの時期)

  • 強い無気力や絶望感:何をしても楽しく感じられない
  • 身体的な不調:食欲不振、不眠、全身のだるさ
  • 自己否定感:「自分は無価値だ」「消えたい」などの思考
  • 集中力の低下:簡単なことでも決断ができなくなる

💡 双極性障害のタイプ

  • Ⅰ型(重度): 激しい躁状態とうつ状態が交互に現れる
  • Ⅱ型(軽度): 軽い躁状態(軽躁状態)とうつ状態が繰り返される

💡 2. 躁うつ病の人への接し方(取説)

📈 A. 躁状態への対応

  • ブレーキ役になることが大切
    例:「少し立ち止まって考えてみよう」「大きな決断は後にしよう」
  • 浪費や衝動行動を防ぐ:クレジットカードや大金の管理を一時的に手伝う
  • 睡眠を大事にするよう促す:睡眠不足が躁を悪化させるため「少し休もうね」と優しく声をかけます
  • 衝突を避ける:怒りっぽくなりやすいので、対立せず冷静に対応

📉 B. うつ状態への対応

  • 存在をそばで感じてもらう:励ますより、「話を聞くよ」「一緒にいるよ」と伝える
  • 休むことを肯定する:「今は休むことが仕事」と安心させる
  • 自殺リスクを見守る:「死にたい」と言われたら、否定せずしっかり話を聞き、すぐに専門機関に相談する
  • 自己否定に反論しない:ポジティブな励ましは逆効果。「そう感じるんだね」と共感する

💡 C. 共通して大切なこと

  • 波がある病気であることを理解する:躁もうつも本人の意思でコントロールできるものではありません
  • 大事な決断は病状が安定するまで待つ:引っ越し、離婚、転職などは一緒に慎重に考えましょう
  • 服薬管理をサポートする:服薬中断は再発の原因になるため、「薬のこと何か困っている?」と優しく確認します

💪 3. 躁うつ病の本人ができるセルフヘルプ

🧘‍♂️ A. 気分管理の習慣をつける

  • 気分日記をつける:その日の気分(0〜10点)や睡眠時間、服薬状況を記録し、自分の波を知る
  • 睡眠リズムを整える:同じ時間に寝起きすることで再発予防になります

🧩 B. 衝動的な行動を防ぐ対策を立てる

  • 大きな買い物は「24時間考えてから」
  • クレジットカードは家族に預けるなど、ルールを設けます

💡 C. うつ期は「できることだけ」をする

  • 大きな目標は立てず、「今日は顔を洗えた」「お茶を飲めた」など、小さな達成を大切にします
  • 自分を責めず「今は病気がそう思わせている」と自分に優しくします

💙 D. 専門的な治療を続ける

  • 服薬治療(気分安定薬):双極性障害では服薬継続が特に重要です
  • 心理療法(CBTやIPSRT):ストレス対処や人間関係の問題を改善します

🚫 4. 言ってはいけないNGワード

  • 「気持ちの持ちようだよ」
  • 「頑張ればなんとかなる」
  • 「なんでそんなにテンション高いの?」(躁状態の時)
  • 「また調子悪いの?」(うつ状態の時)

🆘 5. 命の危機を感じたときの対応

  • 本人が「死にたい」「消えたい」と言ったら、否定せず「そう思うほどつらいんだね」と受け止めます
  • 速やかに心療内科や精神科、相談窓口へ連絡します
  • 日本の相談機関例:
    • いのちの電話:0570-783-556
    • こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556

🌿 6. 躁うつ病との付き合い方:長期的な視点で

  • 再発は珍しくないことを知る:再発は「失敗」ではなく、「経過の一部」です
  • 波を小さくする工夫を日常に取り入れます(規則正しい生活、ストレス管理など)
  • 家族や友人もサポートを受ける:家族教室や自助グループへの参加も有効です

💙 7. まとめ:「躁うつ病の取説」重要ポイント

  • 躁期は「ストップサイン」、うつ期は「寄り添い」を意識する
  • 本人の意思ではなく、脳の調子が引き起こす波であることを理解する
  • 回復は直線ではなく波の中で少しずつ進んでいくもの
  • 本人も周囲も「焦らず」「責めず」「共に歩む」気持ちが大切

💙 おわりに

躁うつ病は、正しい理解と支えがあれば、コントロールしながら充実した人生を送ることができます。この「取説」が、本人や支える方にとって、少しでも助けになりますように 😊✨

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