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精神医学

自閉症と性依存

当院では性依存に関する情報提供を行ったところ数多く方々にお越しいただいております。この疾患を扱っている医療機関がとても少ないことがその要因でしょう。受診された方々の詳細に関しては学術的にまとめる予定ですが、取り急ぎ速報として分かっていることをご報告、情報共有させていただきます。

当院を受診される性依存の方々の主訴は「窃視症」が大半です。時代柄、スマホ・カメラにより女性のスカートの中を隠し撮りするようです。逮捕歴のある方が多く、これにより直面化、もしくは弁護士の助言により受診されます。なお「強姦」は重大犯罪に相当するため、背景に精神疾患が疑われても、医療観察法が適用されます。


既述の通り30-40代の方が多く、既婚者も少なくありません。なかには20代から10年以上行っており、ようやく見つかり受診した事例もあります。皆さん悪いことをしている自覚は薄々ありながらも、バレなければと思いながら、スリルを楽しんでいるようです。

窃視症は「性依存症」「衝動抑制症」に分類され、窃盗症や放火症などと同様、分かっていても止められない疾患です。他の疾患と異なるところは男性に限定されること、「テストステロン」というホルモンが関与していることが想定されることです。それではどのような男性が窃視症を行うのでしょうか。


限られた人数ですが下記の点が特徴的です。まず一般の患者さんと異なり、不安うつを抱いていらっしゃいません。事件を生じ、仕方なく受診したという方がほとんどです。なかには途中で「もう大丈夫」と自己中断される方もいらっしゃいました。性依存症は生涯「止め続けなければならない」疾患です。その説明をしているにもかかわらず中断されました。

そして最も特徴的な点は、「自閉・固執、計画性」が認められることです。前者は「自閉症」の特徴です。男性・自閉症者は「視覚優位」のため、窃視症に陥りやすいのではないかと考察します。「ポルノ依存症」も併発していることを複数、認めています。後者は窃視を行う際、計画的に犯行をしているということが示唆されます。時間・場所・対象など選定をしっかり行っています。この点「不注意」を特徴とする「注意欠陥症」を併発していません。

結論として、窃視症を行う方々は「アルペルガー症候群」の男性ということです。治療は、衝動および男性機能を抑制する薬を服用し、性依存の自助グループへ通っていただきます。自助グループは個人精神療法より効果的で、「他人の振り見て、我が振り見直す」ことになります。これらにより「脳と心に鍵をかける」ことが可能になります。

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