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精神医学

精神疾患と生活習慣病

精神疾患と生活習慣病の関係

精神疾患と生活習慣病(高血圧・糖尿病・肥満・心疾患など)には密接な関係があります。
精神疾患を持つ人は、生活習慣病のリスクが高くなりやすく、また、生活習慣病があると精神疾患の症状が悪化する可能性もあります。

例えば、うつ病の人は糖尿病になりやすく、糖尿病の人はうつ病になりやすいといった相互関係があります。
これは、ストレス・ホルモン・神経伝達物質・生活習慣の乱れなどが共通の要因として影響しているためです。


1. 生活習慣病とは?

生活習慣病(Lifestyle-related Diseases)は、長年の生活習慣の積み重ねによって発症する疾患で、主に以下のようなものがあります。

病名主な原因症状・リスク
糖尿病高糖質食・運動不足・ストレス血糖値の上昇、神経障害、うつ病リスク増
高血圧塩分過多・肥満・ストレス心筋梗塞・脳卒中・認知症リスク増
脂質異常症(高コレステロール)高脂肪食・運動不足動脈硬化・心疾患リスク増
肥満食生活の乱れ・運動不足メタボリックシンドローム、炎症性疾患
心疾患ストレス・高血圧・喫煙狭心症・心筋梗塞リスク増

2. 精神疾患と生活習慣病の相関関係

精神疾患のある人は、生活習慣病のリスクが高いことが知られています。
特に以下のような精神疾患と生活習慣病の関係が注目されています。

精神疾患関連する生活習慣病関係の理由
うつ病糖尿病・高血圧・心疾患ストレスホルモン(コルチゾール)増加、運動不足、暴飲暴食
統合失調症糖尿病・肥満・脂質異常症抗精神病薬の副作用、運動不足、食生活の乱れ
双極性障害糖尿病・肥満・心疾患生活リズムの乱れ、過食・絶食の繰り返し
ADHD肥満・糖尿病衝動的な食事、運動不足、甘いものへの依存
不安障害高血圧・心疾患慢性的なストレス、交感神経の過剰活性

3. 精神疾患が生活習慣病を引き起こす理由

✅ ① ストレスとホルモンの影響

  • ストレスホルモン(コルチゾール)の増加
    • 長期間のストレスは、血糖値を上昇させ、糖尿病や高血圧のリスクを増加
    • 例:「うつ病の人は慢性的にコルチゾールが高い → 糖尿病になりやすい」
  • 交感神経の過活動
    • 不安障害やストレスが強いと、心拍数や血圧が上がり、高血圧・心疾患のリスクが高まる

✅ ② 生活習慣の乱れ

  • 運動不足
    • うつ病や統合失調症の人は意欲の低下により運動量が減り、肥満や糖尿病のリスクが上がる
  • 不健康な食生活
    • 精神疾患を持つ人は暴飲暴食、甘いものへの依存、ジャンクフードの過剰摂取が多い
    • 例:「ADHDの人は衝動的に食事をとることが多く、肥満のリスクが高い」
  • 睡眠不足
    • 睡眠不足は食欲をコントロールするホルモン(レプチン・グレリン)のバランスを崩し、過食を引き起こす
    • 例:「双極性障害の躁状態では、夜更かしが多くなり、暴飲暴食しやすい」

✅ ③ 抗精神病薬の副作用

  • 統合失調症や双極性障害の治療に使われる抗精神病薬は、体重増加や糖尿病リスクを上げる
  • 例:「統合失調症の人は薬の影響で食欲が増し、肥満や糖尿病になりやすい」

4. 生活習慣病が精神疾患を悪化させる理由

逆に、生活習慣病があると、精神疾患の症状も悪化しやすくなります。

✅ ① 血糖値の乱れが脳機能に影響

  • 糖尿病があると、血糖値の変動により気分の不安定さが増す
  • 例:「血糖値が急降下すると、イライラや不安が強くなる」

✅ ② 炎症と脳機能の関係

  • 肥満や糖尿病は「慢性炎症」を引き起こし、脳機能を低下させる
  • 例:「うつ病の人は慢性炎症が関与しているという研究結果がある」

✅ ③ 生活習慣病のストレスが精神的負担を増やす

  • 糖尿病や高血圧の診断を受けると、「自分は病気だ」と感じ、うつ病や不安障害が悪化することがある

5. 精神疾患と生活習慣病を予防・改善する方法

✅ ① 適度な運動

  • ウォーキング・ヨガ・軽い筋トレ → ストレス軽減、血糖値の安定
  • 特に有酸素運動は、うつ病・不安障害・ADHDの改善に効果的

✅ ② バランスの良い食事

  • 低GI食品(玄米・野菜・豆類)を摂る → 血糖値の安定
  • オメガ3脂肪酸(青魚・ナッツ) → 脳機能改善
  • 加工食品・糖分の摂りすぎを控える

✅ ③ 睡眠の質を改善

  • 規則正しい生活リズムを作る
  • 寝る前のスマホ・カフェインを避ける

✅ ④ ストレス管理

  • マインドフルネス・瞑想・深呼吸
  • カウンセリング・認知行動療法(CBT)を活用

✅ ⑤ 服薬管理

  • 抗精神病薬の副作用をチェックし、医師と相談しながら調整
  • 糖尿病や高血圧の薬も、精神症状を悪化させないように管理

6. まとめ

精神疾患と生活習慣病は相互に関連している
ストレス・生活習慣の乱れ・薬の影響が、両方のリスクを高める
運動・食事・睡眠・ストレス管理を徹底することで、予防・改善が可能

精神と身体の健康は密接に関係しているため、両方をバランスよくケアすることが大切です!

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    1. ✅ ① ストレスとホルモンの影響
    2. ✅ ② 生活習慣の乱れ
    3. ✅ ③ 抗精神病薬の副作用
  • 4. 生活習慣病が精神疾患を悪化させる理由
    1. ✅ ① 血糖値の乱れが脳機能に影響
    2. ✅ ② 炎症と脳機能の関係
    3. ✅ ③ 生活習慣病のストレスが精神的負担を増やす
  • 5. 精神疾患と生活習慣病を予防・改善する方法
    1. ✅ ① 適度な運動
    2. ✅ ② バランスの良い食事
    3. ✅ ③ 睡眠の質を改善
    4. ✅ ④ ストレス管理
    5. ✅ ⑤ 服薬管理
  • 6. まとめ
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