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精神医学

睡眠の脳科学

「睡眠の脳科学は」、睡眠がどのように脳に調整されているかを研究する分野です。睡眠は、脳と体にとり、不可欠な活動であり、その内容と役割を知ることは極めて重要です。


睡眠の段階
睡眠には大きく分け2つの主要な段階があります

レム睡眠(REM睡眠); この段階では、目が急速に動き(Rapid Eye Movement)、夢を見ることが多く、脳は非常に活発です。この時期の脳波は、覚醒時に似ています。


ノンレム睡眠(NREM睡眠);この段階はさらに4つのサブステージに分かれ、徐々に深い睡眠に入っていきます。ノンレム睡眠の間は、脳波が徐々にゆっくりとした波(デルタ波)になります。


脳内の機序
視交叉上核;これは、脳の視床下部にある生物時計で、昼と夜のサイクルに基づ木、睡眠・覚醒を調整します。光刺激を受けると、視交叉上核は覚醒をうながすホルモンを分泌し、暗くなると睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を促進します。


メラトニン;松果体から分泌されるホルモンで、眠気を促進します。メラトニンの分泌は通常、夕方から夜にかけて増加し、朝になると減少します。

睡眠圧;日中の活動により、脳内にアデノシン」という物質が蓄積されます。アデノシンは眠気を引き起こし、脳が休息を必要としていることを知らせます。睡眠中にアデノシンは分解され、目覚める準備が整います。

睡眠の役割
記憶の統合;特にノンレム睡眠の深い段階では、学習した情報が短期記憶から長期記憶に統合されます。レム睡眠の間は、感情的な記憶や経験の処理が行われます。

脳のクリアランス;睡眠中に脳は代謝廃棄物を除去し、神経細胞の再生を助けます。これにより、脳の健康が保たれ、認知機能が向上します。

感情の調整;睡眠不足は、感情の調整に悪影響を及ぼし、ストレスや不安感を増幅させることがあります。

睡眠と脳の関係の研究
近年、脳の画像化技術の進歩により、睡眠中の脳活動を詳細に観察できるようになりました。この研究により、睡眠がどのようにして脳のさまざまな機能に影響を与えるか、また、睡眠障害が認知症や精神疾患などにどのように関連するかについて、より深い理解が進んでいます。

これらの研究は、質の高い睡眠が心身の健康にどれほど重要であるかを強調しており、睡眠の科学的理解が深まることで、睡眠障害の治療や予防にもつながっています。

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