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物質使用症群または嗜癖行動症群 (6C4/6C5)

病的酩酊


「酒は百薬の長」「社会の潤滑油」と言われたのは今は昔。昨今では様々な精神・身体の疾患および事故や事件の誘因として問題視されています。その被害額は健康領域で年間1兆226億円、事故や犯罪で年間約283億円、そして労働や雇用の損失は年間3兆947億円、計4兆1483億円(2008年、厚生労働省)に上ると算出されています

さて、アルコール症、アルコールによる精神および行動の障害ですが、下記のように分類されます「単純酩酊」、すなわち「酔っ払い」は誰でもなりうる、害のない、気持ちのよい酔いですね。ところが、「異常酩酊」から趣を異にします。「複雑酩酊」は酒癖が悪い様相、からんだり、くだをまいたり、説教したり、ちょっと不愉快な方々ですね。

そして、「病的酩酊」です。もとの人格と質的に異なる「興奮」を示ししたり、「健忘」を残したりします。犯罪で責任の有無が問題になります。「病的」ですから、飲酒は避けられることが望まれます。ご自分の記憶のないところで、犯罪行為を行うこともあります。

過日、一流大学の男子学生が信じられない猥褻事件を起こしたことが報道されました。それらが「病的酩酊」により行われていたのかは定かではありませんが、「前頭葉・前頭前野」で判断したこととは決して思えない行為です。明らかにアルコールが脳機能を障害したことは間違いないでしょう。つきましては、身に覚えのある方は、医師の援助のもと「断酒」を行うことをお勧め致します。

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