松本智津夫(まつもと ちづお、1955年3月2日 – 2018年7月6日)は、オウム真理教の創設者・教祖であり、日本犯罪史上最悪のテロ事件の一つである**地下鉄サリン事件(1995年)**を含む、一連の事件の首謀者です。教団内では「麻原彰晃(あさはら しょうこう)」と名乗り、自らを「救世主」「神」と位置づけ、カルト的なカリスマとして信者を支配しました。
🧾 概要
項目 | 内容 |
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本名 | 松本智津夫(まつもと ちづお) |
教団名 | オウム真理教(現・アレフなどに分裂) |
主な事件 | 地下鉄サリン事件、松本サリン事件、VXガス殺人、信者リンチ死など |
死刑確定 | 2006年 |
死刑執行 | 2018年7月6日(東京拘置所) |
🔍 精神病理と人格分析
1. 誇大妄想と終末思想
- 「自分はキリストやシヴァ神の生まれ変わり」
- 「ハルマゲドン(世界最終戦争)を避けるには自分が世界を救うしかない」
➡ 誇大妄想、救世主妄想の典型。
2. サイコパシー・反社会性
- 殺人や毒ガステロも「救済のため」と正当化
- 感情のない指令、信者に責任をなすりつける
➡ 反社会性パーソナリティ障害(ASPD)の傾向。
3. 操作性と洗脳構造
- ヨガや修行、恐怖、称賛を組み合わせて信者を支配。
- 信者に対して「この世に未練があるから救われない」などと言い、自己犠牲を強要。
➡ カルト指導者の典型構造(心理的依存と絶対服従)。
🧪 精神鑑定と責任能力
- 裁判中は意味不明な発言や黙秘、奇行を繰り返したが、
- 医師団による鑑定では「精神病ではない、責任能力あり」とされた。
- 最終的に完全責任能力を認定し、死刑が確定。
🗣️ 裁判での言動
- 「私は預言者」「私は仏陀だ」など支離滅裂な発言。
- 判決後は沈黙を貫き、死刑執行まで一切の発言を拒否。
- 死刑前も意味不明な呪文のような言葉を唱えていたという証言も。
📚 社会的・文化的影響
- 宗教団体への法規制(宗教法人法の見直しなど)
- テロ対策、毒物対策の強化
- カルト被害者支援団体の増加
- サブカルチャー(アニメ・オカルト・終末思想)と現実犯罪の接点が問題視
🔎 関連書籍・資料
- 『オウム法廷』:裁判記録の詳細
- 『絶望の真実』(江川紹子):教団の内実に迫ったルポ
- 『心を奪う宗教のカラクリ』(紀藤正樹):洗脳と支配の構造を解説