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気分症群 (6A6-6A8)

月経・出産・更年期


月経や出産といった女性特有の生理現象は精神的な不安定さを招くことが少なくありません。月経前の数日間にイライラしたり、憂鬱になったりするという訴えはよく聞かれます。これは人によって程度の差がありますが、強い方では仕事や家事も手につかなくなることもあります。いわゆる「月経前症候群 premenstrual syndrome;PMS」と言われる状態です。エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンのバランスが変化するからと考えられていますが、定かではありません。治療としては婦人科医による低用量ピルをはじめとしたホルモン治療もありますが、精神症状に対しては脳・神経に効くお薬が効果的です。

産後も女性にとって抑うつ状態になりやすい時期です。特に産後の数日から1 -2週間は最もホルモンが変動し、気持ちも不安定になります。「マタニティーブルー」「産後うつ病」という言葉もあるように、多くの産婦さんが多少の不安や抑うつを体験するようです。うつ病の場合はお子様の養育ためにも必ず治療が必要となりますから速やかに受診して下さい。

更年期もまた精神的に不安定となる時期です。エストロゲンの急激な低下に伴い、様々な自律神経失調症状が現れます。特にのぼせ、ほてり(hot flush)、発汗、動悸といった血管反応性の症状が頻発します。精神的にも不安・焦燥、抑うつがよく生じます。治療として婦人科医によるホルモン補充療法が有名ですが、発癌性をはじめ注意すべき点がいくつもあります。精神症状に対してはやはり脳・神経に効くお薬が効果的です。

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