「嘘と盗み」は集中内観の重要項目であり、人間社会の「悪」の精神であります。今回はこれらの精神について深掘りしましょう。
「嘘をつく人」とは、様々な理由や動機に基木、事実ではない情報を故意に他人に伝える人のことです。嘘をつく行為は一般的に倫理的に問題があるとされ、人間関係で信頼を損ないます。
嘘をつく人の特徴
動機;嘘をつく動機は多岐にわたりますが、自己保護、利益の追求、他人の感情を守るため、自己のイメージを向上させるためなどがあります。
状況依存性;嘘をつく人は特定の状況で嘘をつくことが多く、その状況は彼らに何らかの利益があるか、リスクを避けるためであることが多いです。
操作的行動;嘘を用いて他人の行動や感情を操作します。これは自己中心的、不平等、不誠実であります。
認知的不協和;嘘をつくことで内心の矛盾を感じますが、自己正当化する理由を作り、その不協和を解消します。
嘘をつく理由
恐怖と不安;失敗や批判、罰から逃れるため嘘をつきます。これは一時的な逃避行動です。
自己利益;特定の状況で利益を得るため、または、不利な状況を避けるために嘘つきます。
社会的・承認・欲求;他者から評価や尊敬を得るため、実際と異なる自己像を提示します。
衝動的な行動: 考えるより先に嘘をつくこともあり、これは計画的ではなく衝動的な行動です。
嘘の影響
信頼の喪失;繰り返し嘘をつくことにより人間関係で信頼を著しく損ないます。信頼を損なうと再構築が困難です。
対人関係の問題;嘘のため家族・友人職場の人間関係に亀裂が入ります。
自己尊重の低下;自己尊重の低下、自己評価の低下をきたします。
嘘をつく行動は多くの問題を引き起こします。その背景には複雑な心理的な要因が存在します。本人はもとより人間関係の健全性を保つためにも、誠実さと透明性を保持することが重要です。
「盗む」または「窃盗」は、他人の財物を無断で取ることを意味します。これは法的にも倫理的にも許されない行為であり、個人の道徳観や社会的・責任感に反するものです。「盗む人」の背景にある動機や心理的要因は様々です。
「盗む人」の特徴
経済的困窮;経済的に困窮している人々は、生活必需品を確保するため盗むことがあります。この場合、盗む行為は生存のための手段として行われます。
衝動的行動;衝動制御症などの問題を抱える人々は計画的でない盗みを行います。このような人々は、刹那的な欲求に駆られ行動します。
習慣や依存;盗む行為そのものに依存する人々がいます。この場合、盗むことは興奮や満足を得る手段となります。
反社会的な性格;反社会性パーソナリティの人々は、他人の権利を尊重せず、自己中心的な行動を取ります。彼らは法律や社会規範を無視し、自己の利益のため、盗むことを厭いません。
盗みの影響
法的な問題;窃盗は刑事罰の対象となり、逮捕・罰金・懲役などの法的な結果を招きます。
社会的な信頼の喪失;盗む行為は社会的な信頼を損ない、家族・友人・職場の人間関係に深刻な影響を与えます。
精神的な影響;盗む人々は罪悪感や恥、不安を感じることがあり、これが精神的な健康問題を引き起こすことがあります。
「盗む人」を理解し、適切な介入を行うことは、再犯の防止や社会の安全を保つために重要です。社会的支援、心理的治療、経済的支援が役立ちます。教育や訓練を通じ、彼ら彼女らの生活を改善することも有効です。
万引き家族
東京の下町。高層マンションの谷間に取り残されたように建つ古い平屋。家主である初枝(樹木希林)の年金を目当てに、夫婦の治と信代(リリー・フランキー&安藤サクラ)、息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)が暮らしていた。彼らは初枝の年金では足りない生活費を“万引きで稼ぐ”一家だったが、いつも笑いが絶えない日々を送っている。そんなある冬の日、近所の団地の廊下で震えていた幼い女の子(佐々木みゆ)を、治が家に連れ帰り、信代が娘として育てることに。そして、ある事件をきっかけに仲の良かった家族はバラバラに。それぞれが抱える秘密や願いが明らかになっていく。祥太がスーパーで万引きし、ケガしたことで、ゆり(りん/じゅり)の誘拐が発覚。一家は離散する。祥太は施設へ、ゆりは実の母親のもとへ戻される。一家における事実(治と信代の関係性など)が明らかになり、事件は終わりを迎える。ゆりは母親から「お洋服買ってあげるから、こっちへおいで」と言われるが、首を横に振り拒否する。その後、治と信代は疑似家族の幕引きを決意。祥太にそれぞれ別れの言葉をかける。祥太もスーパーではわざと捕まったことを告白。バスに乗り遠ざかっていく祥太を、治は名前を叫びながら追いかける。ラストシーンは、ゆりがアパートの玄関前で、また1人で遊んでいる場面。柵の上に頭を出し、外の景色を眺める彼女の眼差しをとらえ、映画は終わる。