「故・吉本伊信」らが1940年代に開発した自己観察法です。「悟り」(宿善開発、転迷開悟、一念に遭うなど)を開くことを目的とし、「いかなる境遇にあっても感謝報恩の気持ちで幸せに日暮らしできる」ために行います。
「内観者」は「内観研修所」に(当院ではございません、ご紹介いたします)6泊7日・宿泊する「集中内観」を基本とし「内観三項目」の「お世話いただいたこと」「お返しできたこと」「ご迷惑おかけしたこと」を、母からはじめ、父、兄弟姉妹、恩師など、これまでの人生に関わった方々を順々に調べ尽くします。朝6時から夜9時まで、トイレやフロの時間も「1分1秒、惜しんで内観する」。その間、面接者が1-2時間おき、1日8-10回、約5分間の面接を繰り返します。
人生の不安・苦悩・動揺などから逃げず、目をそらさず、むしろ不安・苦悩・動揺に沈潜し、「生の実相」を覚知します。そして、自分の外部にある富や名誉・社会的地位、そして死などに対し、「無関心」の態度を堅持することにより、「自由」と「心の平静」を得ることができるのです。
川原隆造、黒川由紀子、兼子幸一:記憶と精神療法-内観法と回想法-、新興医学出版社、東京、2004 (改変)
内観療法の治療機序に関しては上図が分かりやすいでしょう。内観三項目を想起し、主観的および客観的に自己観察(セルフ・モニタリング)を行うことにより「自己発見」へ至ります。その際、母性的な「恩愛感」の庇護のもとに父性的な「自責感」を深めることにより、「我執から解放」されることを特徴とする東洋・日本の心理療法です。
「デイケア内観療法」;「集中内観」は「内観研修所」において、6泊7日間行うことを原則としますが、時間・費用・労力などを生じますため、「銀座泰明クラブ」では「デイケア」において「日常内観/記録内観」により「集中内観」へ赴く方への準備、戻られてきた方への援助を行っております。
「集中内観」は「内観研修所」において「6泊7日」を基本とします。朝から晩まで、部屋の片隅に「屏風」を立て、その中に「籠り(こもり)」ひたすら「自分を」みつめます。
「内観3項目;お世話いただいたこと、お返しできたこと、ご迷惑おかけしたこと」を、母・父、兄弟・姉妹、恩師など半生に関わった方々に対する「自分を」調べ尽くす「作業(さごう)」です。
利己的な「外観」より利他的な「内観」へと、認知の転換が図られ、自他ともに幸福・平和を得られます。
「自己発見の会」は内観を体験した人、これから体験しようとする人、内観に興味を持つ人への情報提供・交換の会です。より詳しい情報は日本内観学会をご参照ください。内観の臨場感を味わいたい方は下記・伝説と称される音声をご試聴くださいませ ❕
週のはじめに
集中内観・初日に放送される故吉本伊信の内観の説明
裏町人生
若き女性の母親に対する切なる想い
嘘と盗み
非行少年・心からの懺悔、ヤクザの親分・堅気になる
求道
死刑囚が死を受け容れるまで(実録)