テニスの心理学
歴史的経緯
過去;精神力、根性、気合、努力、忍耐
1984. Los Angels Olympic / USA 強化策
東欧諸国はボイコットしたものの
USAによる科学的トレーニング
商業的政策が大成功した大会
現在;スキル、トレーニング、プラクティス
コントロール、マネジメントなど
すなわち、論理的、実証的、科学的
“Evidence based Tennis”
精神力;心理的・競技能力
1. 制御; 感情・生活・人生のコントロール
2. 関与; 達成・目標志向
3. 挑戦; 学習・危険意識
4. 自信; 能力・対人関係
Mental Training or Psychogical Skills Training
武道においては「心技体」を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う、国家、社会の平和と繁栄に寄与する人間形成の道であると制定している。
「守破離」
「守」支援のもとに作業を遂行(半人前)
「破」作業を分析・改善・改良(1.5人前)
「離」新たな知識・技術)を(創造者)
トップダウンアプローチ
心から体へのコントロール
認知機能により考え方を変える方法
例:カウンセリング、目標設定
イメージトレーニング、暗示など
心と体へのコントロール
例:瞑想、自律訓練法、ルーティーンなど
ボトムアップアプローチ
体から心へのコントロール
呼吸、筋肉、視線、表情、姿勢など
例:腹式呼吸法、筋弛緩法など
パフォーマンスに寄与する比率
体力技術→心理的スキル
行動変容技法
行動随伴性
ある行動により周りの環境が変わり、さらに行動が繰り返されること
目標設定技法
具体的、現実的、挑戦的、短期・長期、個人・団体、プレー・勝敗、上達度の客観的な評価
モニタリング
主観的・客観的、日誌、検査、比較検討(良い時と悪い時と)
刺激コントロール
ある環境の変化により、行動の頻度が増減すること
オペラント条件づけ
好子:誉める(成功した直後)、嫌子は控える・虐待につながる、「飴と飴なし」
行動契約
言葉でなく「文書」にする、最低週1回確認する、規則を明確に規定する
情動のコントロール技法
積極的思考(ポジティブシンキング)
独り言(セルフトーク)
無意識に習慣化されている独り言を
意識化するため、ノート等へ書き出す
そして、自分の無意識に気づき、修正する
試合中も練習中も積極的・肯定的な
セルフトークを心がける
合言葉(キューワード)
窮地に追い込まれた時
自分を安心・勇気づける言葉
儀式(ルーティーン)
サーブ・レシーブ前によく行う動作
瞑想(イメージトレーニング)
覚醒水準とパフォーマンス
アクチベーションが必要な状態<ピーク・パフォーマンス<リラクセーションが必要な状態
技術習得と学習曲線
プラトー・スランプ→ブレイク・スルー
意欲向上(動機づけ)技法
内発的動機づけ:自己決定(指して感覚)
本人が意見を述べ、責任を持つ
目標設定:現実的・具体的、短期・長期的
成功確率:約50%の目標設定
勝敗よりも出来栄えを重視
自己効力感を高める
成功体験、目標観察、激励賞賛
成功・失敗の原因を「努力」へ帰属
集中力を向上する技法
「集中力」とは
「全神経」を集中すること
「今現在」に没頭すること
「思いを込めて」プレーする
「知的好奇心」と
「内発的動機づけ」とが必要
「集中力を向上する」には
「集中力を習慣づける」
「合理的な計画」と「目標の設定」
「心身の状態を整える」
「環境を整える」
「セルフコントロール」
「情動コントロール」が基本
「過剰学習」:動作の自動化
「イメージトレーニング」として
「イメージの鮮明と制御可能性」を高める
「準備運動」により心拍数を上昇させる
「儀式(ルーティーン)」を行う
「イメージ・リハーサル」を行う
「結果」より「過程」を重視する
「キーワード」「キーアクション」
“Quiet Eye”一点を凝視する
「自信」を高める技法
「自信」とは、自分が勝利する能力を
持っていると確信していること
練習量・生活習慣・心身の状態→
自己の技術・体力・心理の自信→
勝敗・目標・実力発揮への自信→
試合に対する自信
成功体験・試合に勝つ
目標達成(試合に負けても)
イメージ・トレーニング
ポジティブ・セルフ・トーク
上を向き、胸を張り、堂々と歩く
勝って目標達成された;大成功◎
負けたが目標達成された;成功○
勝ったが目標達成されず;失敗△
負けて目標達成されず;大失敗×
人間→効力予期→行動→結果予期→結果
IPS; Ideal Performance State
理想的な心理状態
筋肉がリラックス
プレッシャーを感じない
やる気がある
うまくいく気がする
心が落ち着いている
プレーが楽しい
無理がない
無心でプレーする
機敏に動ける
自信がある
集中力がある
自分をコントロール
「冷静に燃える」
メンタル・タフネス
リカバリー→身体的タフネス・精神的タフネス→IPS
「健全なる精神は健全なる肉体に宿る」