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精神医学

ゲーム依存症

「ゲーム依存症」は、ビデオゲームやオンラインゲームの過度の利用にから、日常生活や社会生活に重大な影響をおよぼす状態です。2018年、世界保健機関(WHO)により「疾患」として認められ、国際疾病分類(ICD-11)に「ゲーム障害」として定義されました。

読売新聞より
ゲーム依存症の特徴
ゲームに対するコントロールの欠如
ゲームの時間や頻度などを自分で制御できなくなる状態です。プレイヤーは、ゲームをやめたいと思ってもやめられない、あるいは予定より長時間ゲームを続けてしまいます。

ゲームに優先順位を置く
ゲームが生活や活動の中心になり、仕事や学業、家庭生活、社交などの重要な活動が疎かにされる状態です。プレイヤーは、健康や幸福に悪影響が出てもゲームを優先することがあります。

ゲームの継続的なプレイ
ゲームによってマイナスの影響が出ているにもかかわらず、ゲームを続ける状態です。例えば、体調不良や人間関係のトラブルが生じても、ゲームをやめることができません。

診断基準
WHOの定義は、ゲーム依存症と診断するには、下記状態が少なくとも12か月間続く必要があります。ただし、重症の場合は、より短期間で診断することもあります。

ゲームのコントロールの喪失:ゲームの頻度、強度、持続時間をコントロールできない。
日常生活における優先順位の変化:ゲームが、他の興味や日常の活動に対し優先される。
ネガティブな結果が出ても続ける:ゲームのため仕事や家族などに支障が出ていても続ける。

心理的影響
不眠、不安、うつ、孤立感などが増します。依存が進行すると、現実世界で達成感や満足感が得にくくなり、さらにゲームへのめり込む悪循環が生じます。

社会的影響
人間関係が希薄となり、家族や友人とのコミュニケーションが減少します。仕事や学業の責任感が低下し、社会的な機能が損なわれます。

身体的影響
長時間、座ったままによる身体不調(眼精疲労、腰痛、肥満など)が引き起こされます。

治療と援助
生活リズム改善;健康的な日常生活を取り戻すため、睡眠、運動、栄養などの生活習慣の改善が推奨されます。
認知行動療法;ゲームに依存している思考や行動パターンを見直し、健康的な生活習慣を取り戻すための方法を学びます。
家族療法;依存症の影響を受けている家族全体が協力し、支え合うための方法を学ぶことができます。
サポートグループ;同じような問題を抱える人々が集まり、経験を共有しながら支え合う場を提供します。

ゲーム依存症は、単なる「遊びすぎ」ではなく、適切な治療と援助が必要な状態です。早期発見・早期治療により、健康的な生活を取り戻すことが可能です。

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