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物質使用症群または嗜癖行動症群 (6C4/6C5)

アルコール依存症


お酒は一部の方々においてストレスやプレッシャーを和らげるための精神安定剤として用いられますが、向精神薬に比べると効果は不十分です。睡眠導入剤の代りに用いられることもありますが、睡眠は浅くなります。そして結局、量が増え続け「アルコール依存症」になります。以下の質問もご参考にして下さい。世界的に用いられているスクリーニングテストです。

① あなたは今までに、自分の酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?
② あなたは今までに、周囲の人に自分の飲酒について批判されて困ったことがありますか?
③ あなたは今までに、自分の飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがありますか?
④ あなたは今までに、朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?

(Ewing,J.A:Detecting AIchoholism JAMA252:1905-1907,1984)

このうち2つ以上あてはまるとアルコール依存症の傾向があります。しかしアルコール依存症という病気はなかなか自覚を伴わないものです。周囲は問題だと思っていても、本人はそれを認めようとせず、飲酒を止めないで、病院へ行こうともしません。このような考え方は「否認」と呼ばれ、アルコール依存症をはじめとした物質摂取や行動異常を伴う精神障害によく見受けられる現象です。従って治療はアルコールに伴う身体や行動の問題に直面」し、「このままではいけない」「どうにかしなければならない」と思うところから始まります。

そう思ったら、早速、精神科を受診し、お酒を断ちましょう。主治医に従い、適切な抗不安薬や抗うつ薬を用いて、アルコールからの安全で確実な離脱を図るのです。次に、お酒を多く飲むに至った原因を分析します。大概、仕事や生活の問題から逃避するために飲んでいますから、勇気を出してその問題へ「直面」しましょう。

その際、一人きりではなく、家族・友人など周囲の協力を求められると良いでしょう。また断酒会や AA (Alcoholic Anonymous) といった自助グループも有用です。一人で止めようと思わず、同じ悩みを持った仲間と一緒に励まし合いながら止めるのです。はじめは病院へ受診したり、自助グループへ参加したりするのは躊躇われるでしょうが、今後の健康・幸福への第一歩と考えて取り組んでみましょう。

断酒に関して、現在は画期的な新薬が登場しました。「レグテクト」です。作用機序ははっきりと分かっていません。脳内には依存症の形成に関係する報酬系と呼ばれる神経回路があります。レグテクトはそのような神経伝達物質の一つであるグルタミン酸受容体であるNMDA受容体の働きを阻害することにより飲酒欲求をコントロールしているのではないかと考えられています。

リービング・ラスベガス
酒に溺れて死のうとするアル中の男と彼を愛する娼婦~主演のニコラス・ケイジが名演技でアカデミー賞主演男優賞を獲得した他、各国の映画賞を総ナメにした傑作!
ストーリー:ベン(ニコラス・ケイジ)はハリウッドの脚本家だったが、酒浸りの生活でクビになった。妻子も家を出て、彼はラスベガスで死ぬまで酒を飲み続けようと決める。ベガスに着いたベンは、さびれたモーテルの一室に滞在し、ある夜、街で娼婦のサラ(エリザベス・シュー)と出会う。
キャスト:ニコラス・ケイジ/エリザベス・シュー/ジュリアン・サンズ/リチャード・ルイス/スティーヴン・ウェバー/ヴァレリア・ゴリノ
スタッフ:監督:マイク・フィギス 製作:1995年、アメリカ、約111分

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