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精神医学

「精神疾患」と「生活習慣病」について

「生活習慣病」とは、喫煙・飲酒、食事・運動、睡眠・休養などの「生活習慣」が深く関与し、発症要因となる疾患の総称です。日本人の死因上位となる、悪性腫瘍、脳梗塞・心筋梗塞も生活習慣病に含まれます。

「生活習慣病」は、1996年頃から使われるようになりました。以前は「成人病」と言われましたが、予防の観点から「生活習慣」と呼ばれるようになりました。国際的には、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を加えたNCDs. Noncommunicable diseases(非感染性疾患)という用語も使われるようになっています。

「生活習慣」は「精神疾患」または「精神衛生(メンタルヘルス)」とも言えるでしょう。「精神疾患」に罹患された方、および「メンタルヘルス」に不調」を生じている方の多くに「生活習慣病」が認められます。

「睡眠不足」「夜型生活」は生活習慣病の罹患リスクを高めます。具体的には、不眠症、睡眠・覚醒リズム障害、睡眠時無呼吸症候群などは、生活習慣病、精神疾患、そして職務上の事故を招きます。

女性は家事・育児の負担のため、男性よりもさらに睡眠時間が短く、平日・週末を問わず慢性的な寝不足状態にあります。

例えば、睡眠時無呼吸症候群は、夜間の頻回の呼吸停止により「低酸素血症と交感神経の緊張(血管収縮)」「酸化ストレスや炎症」「代謝異常(レフチン抵抗性・インスリン抵抗性)」などの生活習慣病の準備状態が進み、その結果5-10年後「高血圧・心不全・虚血性心疾患・脳血管障害」などの罹患につながります。

また慢性の睡眠障害は、「交感神経の緊張」「糖質コルチコイド(血糖を上昇させる)の過剰分泌」「睡眠時間の短縮」「うつ状態による活動性の低下」など多くの生活習慣病リスクを抱えています。

「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、「身体活動・運動」「禁煙・節酒」「栄養・食生活の管理」そして「十分な睡眠の確保」に取り組んできました。睡眠障害や精神疾患が生活習慣病と関連することは臨床現場では周知の通りですが、改めて厚生労働省はじめ公的団体から注意喚起されている次第です。

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