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大半の女性が産褥期;出産後4週間後に何らかの気分障害を体験するものです。それは“Baby Blue”といい、一過性の抑うつ気分、時に高揚気分などで、数日間経過します。主に産後の急激なホルモン変化によります。
通常のうつ病と同様、2週以上遷延する場合、精神科専門医の診察・治療を要します。産後女性の10%前後の頻度と数えられており、適切な診断・治療を受けないと数か月、時に育児ストレスも加わり、数年間の未治療期間を認めることもあります!
食欲不振、中途・早朝覚醒、精神・運動抑制を認める場合は中等症と診断されるでしゅう。たいてい、家族歴・既往歴を有しており、産前から、罹患・服薬されている方もいらっしゃいます。
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「エストロゲン・プロゲステロンの急激な低下」が主因と考えられています。詳細は研究中ですが、特に「エストロゲン」は「神経保護作用」あると考えられています。青年期;男性>女性・統合失調症・発症率、女性の著しい更年期障害、更年期に遅発性・統合失調症が認められることなどは「エストロゲン」が関与している前提で、様々な研究・調査が行われています。