「自閉症」の方々に「アニオタ・アニメ・オタク」が多いことは周知のことです。今回はこれらを精神医学の見地を踏まえ考えてみましょう。
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明確なビジュアルと表現;アニメは非常に視覚的なメディアであり、キャラクターの感情や状況が顔の表情や動作で明確に表されるため、自閉症の人々が理解しやすいです。
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反復的なパターンとシリーズ性;多くのアニメはシリーズものであり、繰り返し現れるテーマやキャラクターが予測可能なパターンを作ります。自閉症の方々は予測可能で繰り返されるパターンに安心感を覚えます。
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興味の深掘りと専門知識;自閉症の方々は特定の興味の対象に対して深い知識を持ち、その分野に関する詳細な情報を集めることが得意です。アニメはキャラクターが詳細に描かれており、深掘りできます。
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逃避と想像の自由;フィクションの世界は現実からの逃避を許容し、自由に想像を膨らませることができます。現実世界のストレスから離れ、自分の世界に没頭できるのは大きな癒しです。
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共感と同一視;アニメを視聴することにより、特定のキャラクターへ容易に共感と同一視することができます。困難に陥っている自分自身の感情を理解したり表現したりすることの一助にもなるでしょう。
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人気アニメはいずれも深いストーリーを含んでいるため、カタルシスはもとより、自己洞察を深める、心理療法の一助となるでしょう。
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