反復性うつ病で、特定の季節に規則的に再発を繰り返えします。特に、秋から冬において、日照時間が短くなると、脳内のセロトニンやメラトニンの分泌が異常を来たすことから、発病すると考えられています。
主症状として、気力減退、過眠・過食(炭水化物の過剰摂取)が認められています。すなわち「非定型うつ病」に病態が相似しています。さらに高緯度地方(北国や雪国など)の若年女性に多く、春夏は軽躁状態を呈することから、「双極Ⅱ型障害」の亜型ではないかと考えられています。
治療方法は一般的なうつ病の治療に加え、「光療法」が有効とされています。具体的には、早寝早起し、朝日を浴び、体操・散歩することが良いでしょう。
しかし、高緯度地方に在住の方々は、冬は毎日「鉛色の空」が広がり、とても光を浴びることなどできないでしょう。そのような場合、光療法の機器を購入されるのも一考です。約2500-10000ルクスの光を毎朝1-2時間、浴びることにより太陽光の代替になります。
精神科治療学27; 187-190, 2012より