自閉症の男女差は4:1、自閉症は超男性脳と言われています。それでは女性の自閉症者はどのような方々でしょう。端的に申しますと男性脳を有しているゆえ中性的な女性です。具体的には女性ながら理数系に強く、知性的・論理的で、金融関係やシステム関係の方に多くいらっしゃいます。
自閉ゆえ女性のグループに入らないことが多いです。児童思春期に家庭で虐待を学校でイジメの被害に遭うこともあります。成人してからも孤立傾向、単身生活の方もいらっしゃいます。固執は仕事や生活の様々に表れます。金銭(倹約)・清潔(潔癖)・整理(整頓)は本人のみでなく、他者を巻き込むこともあります。感覚過敏、特に嗅覚過敏が女性に特徴的です。健常者には気にならない臭いを気にして、マスクをしたり、その場所を避けたります。逆に、アロマセラピーを好むのも女性・自閉症者です。
虐待やイジメは発達性トラウマ障害として、成人してからも後遺症を生じます。フラッシュバック、対人恐怖・回避、摂食障害・醜形恐怖、ひきこもりなどです。これらの疾患を主訴として受診した場合、家族歴や生育歴を詳細に聴取し自閉症・グレーゾーンも含め鑑別する必要があります。縦断的な視点で診断・治療が可能になるのです。