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精神医学

「脂質異常症」とは


平成25年度からの第6次医療計画において「精神疾患」が追加され「5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)」として新たな医療体制が構築されています。これらは「生活習慣病」とされ、毎日の生活や行動が重要です。精神疾患は法的に「生活習慣病」と定義されていませんが、治療や予防の基本は睡眠・食事・活動(運動など)ですから、広義に「生活習慣病」と考えてよいでしょう。そして、狭義の「生活習慣病」が精神疾患に影響をおよぼし、精神疾患が「生活習慣病」に影響をおよぼす、いわゆる「相互関係」にあることは臨床現場においては、常識と言っても過言ではありません。そこで「生活習慣病」について学ぶことを通し、精神疾患の更なる改善に役立てましょう。

血液中の脂質値が基準値から外れた状態を「脂質異常症」といいます。脂質の異常には、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度の異常があります。これらはいずれも、動脈硬化の促進と関連します。

LDLコレステロール 140mg/dL以上;高LDLコレステロール血症
          120~139mg/dL;境界域高LDLコレステロール血症

HDLコレステロール 40 mg/dL未満;低HDLコレステロール血症
トリグリセライド  150 mg/dL以上; 高トリグリセライド血症

必須項目 (内臓脂肪蓄積)
ウエスト周囲径 男性 ≥ 85cm 女性 ≥ 90cm
内臓脂肪面積 男女ともに≥100cm2に相当
選択項目;3項目のうち2項目以上
1. 高トリグリセライド血症 ≥ 150mg/dL 
低HDLコレステロール血症 < 40mg/dL

2. 高血圧
 収縮期(最大)血圧 ≥ 130mmHg
 拡張期(最小)血圧 ≥ 85mmHg

3. 高血糖
空腹時血糖 ≥ 110mg/dL

脂質異常症のチェックシート

冠動脈疾患脂肪のリスク評価チャート

血管内にLDLコレステロールや中性脂肪が蓄積すると「アテローム・粥腫(じゅくしゅ)」となります。粥腫の蓄積により血管が狭くなったり、粥腫が剥がれたりすると血管が詰まります・・・これは、古い水道管が、汚れやさびにより、詰まることに似ています。

動脈硬化の危険因子は「加齢」のような自然現象から、「脂質異常症」「高血圧」「糖尿病」「肥満」「喫煙」「ストレス」「運動不足」などのような「生活習慣病」があります、これは自身の心がけにより予防できます!

高血圧の自覚症状はほとんどなく、高度に上昇した場合のみ、頭痛・めまい・動悸などを生じます

このため、気づかないうちに高血圧は進行し、心疾患;狭心症・心筋梗塞、脳疾患;脳梗塞・脳内出血、腎疾患;腎不全などを起こしてしまいます・・・

脳疾患; 脳梗塞、脳内出血
心疾患; 狭心症、心筋梗塞
腎疾患; 腎不全、尿毒症

アテローム血栓性脳梗塞
脳の比較的太い動脈がアテローム(粥腫 じゅくしゅ)により肥厚し、動脈の内腔が狭くなって起こる梗塞
心原性脳梗塞症
心筋梗塞や心房細動などにより、心臓でできた血栓が脳動脈を閉塞する梗塞
ラクナ梗塞
脳の深いところにある細い血管が、動脈硬化などによって起こる梗塞

脳内出血
脳実質内に起こる出血
クモ膜下出血
脳実質外に起こる出血

虚血性心疾患
狭心症  ; 冠動脈の血流が悪くなります。
心筋梗塞; 冠動脈の血管が詰まり、心筋に血液が届かなくなります。
症状; 胸痛、圧迫感
狭心症は、数分から15分以内で治まりますが、心筋梗塞は、激しく、30分以上続きます

腎機能障害は、腎透析の必要となる腎不全を招き、脳梗塞、心筋梗塞など発症するリスクもあります。
腎機能低下により、夜間頻尿、むくみ、だるさ、吐気や食欲不振など生じます。
エリスロポエチン(赤血球を産生する因子)が低下、めまい・ふらつきなど貧血を生じます

コレステロールが肝臓で合成される時「HMG-CoA還元酵素」を要します。これは「合成速度」に関係します。この酵素の作用で、コレステロールが合成されます。逆に、酵素が作用しないと、コレステロールは合成されません。これを踏まえ、肝臓の「HMG-CoA還元酵素」の阻害により、コレステロール合成を止めることができます。HMG-CoA還元酵素阻害薬は「スタチン系薬」と呼ばれます。

“LPL”“TG. トリグリセライド”へ働き、遊離脂肪酸を生成します。遊離脂肪酸は各細胞に取り込まれます。LPLが増えると血液中のTG分解が進み、遊離脂肪酸が作られます。結果、TGも下がります。

TG合成を抑えることで、血中TGを抑えることもできます。これが「ベザフィブラート」です。

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